叔父の家の倉庫から出てきたたくさんの古い器の正体は

10年以上前のことですが、叔父さん(父のお兄さん)の家の倉庫から大量の器が見つかったことがありました。長年ただの倉庫として使っていて、奥にある古い箱は初めて開けたそうで、中から大量の器が見つかったのです。

親戚一同、「ひょっとしたら価値のあるものじゃないか」と色めき立ちました。特にうちの父は普段からテレビで鑑定団を見るのが大好きなので、毎日のように叔父さんの家に通って器を見せてもらい、あれこれ自分で調べては「これは〇〇の模様に似ている」「こっちは前に1億の値段が付いた茶器とよく似ている」などと興奮気味に話していました。内輪で盛り上がっていてもラチがあかないので、誰か専門家に見てもらおうということになりましたが、誰もその専門家に心当たりがなくて困りました。父はこっそり鑑定団に応募したようですが、取り上げられませんでした。

 
結局親戚一同で相談して、電話帳で骨董品屋さんを探し出して、見に来てもらうことになりました。父だけは鑑定団に断られたのが悔しかったのか、「そんな何処の馬の骨とも分からない人に見せて盗まれたらどうする」「本当は高価なものなのにガラクタだと嘘をつかれるかもしれない」と最後までぐちぐち言っていましたが……。
骨董品屋さんに見てもらった結果は「ガラクタでもないが価値のあるものでもない」「要するにごく普通の家庭で使われていたごく普通の食器」ということでした。

 

結局、骨董品屋さんに買取りしてもらったとしてもいくらにもならないので、そのまままた倉庫にしまいました。普通の家庭にそうそうお宝は眠ってないんだなぁと今ではすっかり笑い話になっています。父だけは「そういえば昔、おじいちゃんが日本画の掛け軸を持っていると話していた気がする」などとまだ諦めていないようです。